人間の心理

心理学から紐解く人の心理

「それは古代から証明されていた」

脳科学者が考える運の良い人>

紀元前の時代から証明されているというある行動。

それは、運の良い人は能力の高さで決まるわけではなく、他者に対する行動で大きく決まる。

つまり科学的に運のいい人に共通する行動パターン。

一体どういうことなのか?

<座る前に周囲への配慮が出来る?>

例えは、仕事帰りの込んでいる電車で、自分が立っている前の席が空いた時、自分が座ってしまう前に、周りにお年寄りや妊婦さんがいないかを確かめることができる人。

他には、雨の日の狭い道、人とすれ違うときに、相手に傘がぶつからないように、そして傘から落ちるしずくで濡れないようにする為、丁寧に傘を傾けることができる人。

仕事でトラブルが起きた時「私はできることはやりました」と言い張るのではなく、「私にミスはなかっただろうか」「私がもっとできることはなかっただろうか」と考えられる人。

<どう在りたいか>

例えば、こんな人、要は、自分さえよければいいと考えるのではなく、しっかり他人のことを思いやれる、ここぞという場面だけでなく、日々のちょっとした出来事の中でも、他人のことを思いやれる人。

実は、これができる人が運のいい人、ともいえるのだという。

<このことは生物の歴史が教えてくれている>

脳が小さい現生人類はなぜ生き残れたのか。

私達の現生人類(ホモ・サピエンス)の亜種とされているひとつに、ネアンデルタール人がいる。

ネアンデルタール人は、いまから約20万年前から3万年前までに、ヨーロッパや中東アジアに住んでいた。

ネアンデルタール人がなぜ絶滅してしまったのか。

その謎はまだ明確になっておらず、一説には、現生人類の一派であるクロマニヨン人の攻撃によって絶滅したとされている。

ネアンデルタール人と現生人類の脳の大きさを比べると、ネアンデルタール人の脳の平均的容積は男性で約1500ccなのに対し、私たち現生人類は約1400ccと、ネアンデルタール人のほうが大きい。

つまり少し前までは脳の小さい現生人類が生き延びることができたのは、ネアンデルタール人よりも攻撃性があったから、という説が有力視された。

ところが最近の解釈は変わりつつあり、脳全体の大きさは現生人類よりネアンデルタール人のほうが大きいのですが、脳の中の前頭葉という部分は、現生人類のほうが大きいということが分かったという。

<人間らしい思考>

前頭葉は、人の言語活動、運動、精神活動などを担う部分だが、前頭葉の中でもとくに前頭連合野は、思考や創造を担当する重要な部分で、未来を見通す力、それに基づいた計画づくり、利他の概念、社会性など、人間らしい思考を行うのだ。

運の良い人は、みなと協力できる社会性を持っている

つまり、現生人類が生き延びたのは、ネアンデルタール人より社会性に長けていたからだという見方が有力となっている。

男性ひとりが生き延びるのは、弱い女性や子どもを含めた共同体が生き延びていくことより簡単。

自分さえ強くなり、オオカミなどの敵から逃れ、自分だけの食料を確保できれば、それで生き延びることができる。

だがヒトとして種を残していくためには、弱い女性や子どもも守らなければいけない。共同体として生き残らなければならない、その為には、皆で協力して生き延びようとする社会性が必要になって来る。

ネアンデルタール人は、その社会性を持っていなかった為に進化のゲームで負けてしまったという。

<生き残るということ>

会社や個人の商店などをみてもそうだが、生き残るというのは、ひとつの運の良さといえる。

そしてその生き残りのコツを、ネアンデルタール人と現生人類の脳の差が教えてくれているのだ。

そのコツとは、他者を思いやること。自分さえ良ければいいと考えるのではなく、お互いを思いやり、みなで協力して生き延びようとする社会性を持つことだったのだ。

<運気を上げるコツ>

それは、他人を素直にほめる、運の良い人は、他人をほめるのが上手だ。

しかも、ただほめるのではなく、他人のよさを素直にほめる。

さらに、すごいな素敵だな、などと思ったことを、すぐに本人に伝えれること。

例えば、友人の着ている服が素敵だなと思ったら、その場で、今日の服、すごく素敵だねと言う。

友人の考え方が素晴らしいと思ったら、その考え方が出来るってすごいねと言う。

<まとめ>

他人を素直に正しくほめられる人は、他人から好かれるようになる。

では何故、人は誰かににほめられると、その人に好感を抱くようになるのか。

それは、もともと人の脳が誰かにほめられたり、評価されたりするという社会的報酬を好むからだという。

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