人間の心理

心理学から紐解く人の心理

「心理的安全性」

<管理職の苦悩>

心理的安全性をと言われても、管理職の苦悩を考えると、かなりの負担。

多方面からのプレッシャーから身を守るには、3つのポイントがあるという。
職場の心理的安全性が求められる中、管理職自身の心理的安全性が脅かされていると昨今言われ、職場に心理的安全性を、と言われるほど、プレッシャーが掛かり、内心、そんな思いを持つ管理職が増えている様だ。

<現場でよく聞かれるリーダーの悩み>

とある書籍、マネジメントに役立つ「心理的安全性がよくわかる本」というのがあるが、これによると、現代の多くのリーダーは、終わりの見えない業務量、世代や価値観の異なるメンバーの育成、上司や経営からのプレッシャーなど、息つく暇もなく全方位から襲われるような心理的不安感に苛まれているという。

上司の心理的安全性なくして、職場の心理的安全性無し。

職場を心理的安全な場にしたいのであれば、まず、リーダー自身が心理的安全な状態をつくることが必要不可欠だ。

多くのリーダーは、多方面からのプレッシャーに苛まれながら心理的不安を抱えており、部下のマネジメントは世代間ギャップやリモート環境などで難易度が高まり、上司や経営からは目標達成のプレッシャーをかけられ、横の他部門からは納期や品質への高い要望があり、不安は尽きない。

<脅かされる上司の心理的安全性>

部下側の立場からのみ語られてしまう心理的安全性に対し、自分の心理的安全性はどうなるのかと、必然的に疑問を抱く現場管理職は考えてしまう。

リーダーは、部下や周囲に大きな影響力を与える存在、自身の心理的安全性を確保出来ていない状態で、部下や職場に心理的安全性の重要度をいくら説いても虚しく空回りしてしまう状態は想像出来る。先ず、自分自身を心理的安全な状態にすることから始めるべきだ。

リーダー自身の心理的安全性を高める為には、レジリエンスを高めていくことが必要。

つまり困難な状況に直面しても心折れることなく自ら回復して乗り越える力が必要で、日々、様々な角度からプレッシャーという名の困難やストレスがかかり、自身の心理的安全性が脅かされているリーダーが、それらを跳ね返すレジリエンスを養うことは必須だ。

<3つのポイント>

レジリエンスを高めるには、3つのポイントが有効。

①足るを知る。
ストレスやプレッシャーの要因となる「困難」は、外部から一方的にかけられるものと認識しがちだが、責任感や向上心の人一倍強い完璧主義のリーダーこそ、自ら困難の度合いを高めている。

②完璧主義から完了主義へシフトする。
ほどほどで終える完了主義者のこと。

完璧主義に陥ると一切の妥協を許さず、品質にこだわり、他人や部下に任せずに責任を抱え込み、毎回オーダーメイドで依頼主の期待に応えようとするが、完了主義者は、常に相手基準で、相手の期待を上回る合格点を取れれば、自分基準の満点は取れなくとも良いと考え、絶対に外せない要点は押さえつつ、協力者と責任を分担し、時には、他で上手くいった知恵を転用するなど効率性も実現。

自ら抱え込んで困難を大きくしてしまう完璧主義から脱却するべし。

③心のポーズボタンを押して最適な選択をする。
生活の様々な瞬間で、選択を迫られる時、起こった出来事に対して、剥き出しの感情に任せて反応すると、自分は元より周囲の心理的安全性も阻害されてしまう。

怒りの情動を発動する前にワンクッション置いて心のスペースを空ける一時停止の様なボタンを押すことが出来れば望ましい未来への最適な思考の選択をすることが可能。

<まとめ>

多方面からかかるプレッシャーから身を守る為には、3つのポイントがあるということ。

それは、レジリエンスを高めるということ。

完璧主義よりも完了主義に徹すること。

心のポーズボタンを押して最適な選択をすること。

人間の心理は複雑でもろいもの、心理的コントロールを上手く行えれば、最良の結果も見えて来る。

f:id:masaki6379:20240229221620j:image