<言われたとおりにやれ>
言われた通りにやれと怒鳴られ、不正続く大企業、そして見えた共通項。
M電機や○芝、M銀行など大企業で、昨年は不祥事が相次いだ。
各社の調査報告書から見えてくるのは、もの言えぬ閉鎖的な組織。
取締役会がうまく機能しないなどチェック体制の弱さも指摘されている様だ。
M電機では品質や検査をめぐる不正が広がる。
弁護士らの外部調査委員会が今月出した報告書は、社員が上にものが言いにくい組織を問題視した。
社員への聞き取りでは、上司に萎縮する声が紹介されている。
言われたとおりに試験をやっていればいい、などと怒鳴られることが度々あり、疑問を口にすることはしなくなった。
過去にも不正があったのに、取締役や監査役らが適切に調査してこなかったという。
<圧力問題>
◯芝の株主総会をめぐる圧力問題では、経営陣の一部に企業倫理に反する行為があったとする報告書が11月に出たらしく、経済産業省を頼りにしすぎる行政依存の体質だったという。
システム障害を繰り返したM銀行では情報が経営陣まで伝わりにくく、責任の所在も曖昧になっていたらしく、金融庁は、言うべき事を言わず言われた事しかやらないとして、組織を見直すよう促したらしい。
<再発防止策>
再発の防止策としてM電機やM銀行は、拠点や部門間の人事異動を増やし、外部人材の登用などを進め、◯芝は「誤りを認める文化」を築くため、失敗に関する情報をその都度社内で共有するという。
M電機や◯芝、M銀行の親会社のMフィナンシャルグループは社外取締役が多数を占める指名委員会等設置会社で、社外の目で経営を監視するはずだった。しかし、ガバナンス(企業統治)は十分に機能しなかったのだ。
<まとめ>
企業統治に詳しい弁護士の話では、社外取締役を増やしても、社長に寄り添う人物や上に逆らえないイエスマンを揃えた、お友達内閣なら役に立たないのだそうだ。
当然の事だ、メンタルヘルスが確立される今の時代には考えられない、しかも大手企業の大失態。
社会的責任は免れないし一度落ちた信用を取り戻すのは大変なだろう。