人間の心理

心理学から紐解く人の心理

「構造分析と自我状態」

<構造分析における自我状態の性質について>

自我状態をPACに分け「3つの私」の性質を示す。

P →親の自我状態。育ててくれた人達の影響を受け取り入れた考えや行動。

CP NPの2つの面がある。

CPは父性的なPで、批判的強制的支配的な部分。

NPは母性的なPで、優しさ保護的支持的な部分。

A →大人の自我状態。知識経験から冷静に判断して行動するコンピュータの様な部分。

論理の法則に一致する状態「今ここで」の状態で合理的に思考と判断をする。

C →子供の自我状態。本能的な行動 子供の頃の感覚を残している部分。

FC ACの2つの面がある。

FCは自由なCで、性格の中で喜びに満ち溢れた最も美しい部分。

よく遊びよく笑い直観力や創造力も働く。

ACは順応したCで、自分を躾けようとする親に対し順応している姿。

控えめで自分を抑え我慢強いなど妥協する反面 反抗やすねたり恨んだりする部分がある。

<まとめ>

この自我の構造分析で、あなたはおよそどのタイプにより近いのか…

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「アセスメントの意義」

<Assessmentの意義>

クライエントや患者を多角的、多水準的にアセスメントする時、その意義を書いて見る。

これは4つの水準アセスメントを行う事に意義があるものとし、その人物の心理面 行動面について多水準のデータを整理分析し 更に生態システム論の視点から統合し記述される。

<4つの水準とアセスメント>

次の4つの水準とアセスメントの例を示してみる。

水準A→生活空間内での脈絡。

水準B→生活史上エピソード。

水準C→意識的な自己像。

水準D→私的象徴的なコミュニケーション。

例えば、ある中年男性は中小企業の管理職でスポチャンの熱心な会員である。

そして、この方は家では妻に従う恐妻家→水準A

両親の反対を押し切って結婚した→水準B

自分は妻と円満だと思うが、ストレス発散はスポチャンで汗をかく事だと密かに思っている→水準C

だけど、自分の事を更に知りたくて、受けてみたTATの反応は妻に対し敵意が著しいと分かる→水準D

<まとめ>

この様に、1人の被検者の人物像、パーソナリティを多角的、多水準的に見る事で的確で妥当性のある助言が可能になる。

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「パーソナリティテストについて」

<各タイプ>

パーソナリティ(性格人格)テストについて各タイプを定義し、その代表的なものをあげて見る。

各タイプは測定手続きにより「質問紙法」「投影法」「作業検査法」の3つに分けられる。

<質問紙法>

これは文章を提示し被検者に回答を求める方法。代表的技法の1つにYG性格検査がある。自己意識の性格を捉える標準検査である。

長所は 使い易く集団で一斉に実施出来る。短時間で多数の客観的データが得られる。

短所は 自己判断自己解答な為 誤認回答や嘘の回答に気付きにくい。無意識面の把握は出来ない。

<投影法>

これは曖昧な図形や場面を被検者に見せて判断を求める方法。1対1で行う。ロールシャッハテストもその代表例の1つ。被検者の回答に投影された深層心理を探る。長所は 本人の作為的な反応を防げる。無意識面を把握出来る。

短所は 被検者の体調次第で結果が変わる。実施時間に労力が必要。結果の解釈に熟練さが必要。

<作業検査法>

これは一定の単純作業を被検者に課し 作業過程から性格を見る。内田クレペリン精神作業検査は代表的だ。1桁数字の加算作業のみ。

長所は 意図的操作がされにくい。大量実施が可能。無意識面も把握出来る。

短所は 単純作業の為 被検者の意欲が結果に影響する。作為の可能性も防げない。結果からの性格特徴分析は熟練さが必要。

<まとめ>

以上、この3つのタイプが挙げられる。

これらは、代表的なテストである。

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「臨床心理アセスメント」

<3つのモデル>

これは、「心理測定論」「 心理力動論」「 生態システム論」という3つの臨床心理アセスメントモデルがある。

<心理測定モデル>

実験心理学の伝統に従って計量的な分析を重視する取り組み方を特徴とする。

心理テストの良否は客観的で信頼性と妥当性が高い事だという考え方。

<心理力動論モデル>

精神分析のパーソナリティ理論に基づくもので 心の内面に見られる葛藤などの力動性を重視する。投影法の普及につれて被検者個人の独自的な葛藤や対人的な関わりに見られる特殊性の解明で具体的な援助指針が得られ易いという考え方。

<生態システム論モデル>

特定の心理テストが準拠する理論と違い むしろ個体としての人間を統合的にアセスメントする場合の基本的姿勢を示すものをいう。生態系の中の人間の生存と福祉を目標とし心や行動面に問題を持つ個人や集団が関われる脈絡を多面的 多水準的に把握しようとする考え方。

<まとめ>

以上 この3つのモデルについて、これらは、臨床心理アセスメントを支える基礎理論である。

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